どうも店頭で入手が困難なようなので、outpost.comに注文してみました。正規版も覚悟していたのですが、事前に6Jのシリアル番号を入力してもインストールできるという情報を入手していたので、迷わずアップグレード版を購入しました(あちらでは店頭販売されてるんですね・・・)。本体が$159.95、送料$27.30、届いてから消費税として600円とられました。1ドル120円とすると、合計は23,070円。'for a VERY limited time!'とのことで、後からoutpostに行くと$20ぐらい高い値段がついていました。ひょっとしてお買い得だった?
てなわけで早速インストール。Painter6Jを消さずにいれてみましたが、特に問題なく同居できるようです(同時起動も可能)。因みに、英語版ということなので予想通りレイヤ名とかに日本語を使うと化けます。これからは英語の名前を入れないと。ところで主線って英語でなんて言うの? (^^;)
まだぜんぜん使い勝手が分かっていませんが、とりあえず第一印象として下記につらつら書いておきます。
- ズームが多段階になった
Painter5はズームレベルは25, 33, 50, 100, 200, 300 という調子で、かなり飛び飛びにしか選択できませんでした。通常良く使うモードは100%と200%ですが、これ以外に150%と75%ぐらいがあればいいのにな~とは思っていました。で、Painter7では多段階ズームが可能にはなった・・・のですが、切り替えが100%の前後では 59, 66, 73, 81, 90, 100, 111, 123, 137, 152, 169, 188 と細かくなったことでボタンを押す回数がやたら増えた上に、順番に切り替えたときにキリのいい数値になるとは限らないため、一番大事な100%と割合綺麗に見える50%とか200%の表示を選択するのにわざわざ数値を入れないといけません。うーん、良くなったのか悪くなったのか・・・
ちなみに、さっそくこの部分にバグがあり、ズーム比率をキーボードから入力した時にある条件下でこのテキストボックスからフォーカスが外れなくなり、すべてのショートカットキーが使用不能になります。これは致命傷です。
- カラーマネジメントは正常に動きます
Painter6JではWindows2000に入れると機能しなかった色補正ですが、ちゃんと動作します。CorelDRAWと同じシステムかどうかはわかりませんが、とりあえず期待通りのCMYKのショボい色によるプレビューができます。
- キャプチャ系ブラシのバグが直っています
ぜんぜん違う色が出たり、ペンの角度によっては穂先が画面の反対側に飛んでいってしまう怪現象はなくなりました。たぶんこれは6.03ぐらいで直っていたと思うのですが・・・(涙)。
- 消しゴムで白くなるバグが直っています
レイヤに消しゴムをあてると、始めのストロークが透明にはならず白くなるバグがあったのですが、これも直っています。
- バリアントの種類がめちゃくちゃ多くなった
Painter6の時もちょっとびっくりしましたが、今回も強烈に種類が増えています。今回のバージョンアップではWater ColorとLiquid Inkがメインのようで、これらのバリアント
を中心に強化され、専用ににレイヤも新設されています。全バリアント攻略には相当時間がかかるでしょう(笑)。因みに、水彩の『たれる』具合はprocreateのWebページにあったGIFアニメそのままです。とりあえず見ていて楽しいです(^^;)
- ストロークが見えるまでの時間が長くなった
Painter6ではほとんどのブラシは描いたらすぐに見えていましたが、7ではほとんどはストロークをおいてからワンテンポ遅れて表示されるようになりました。遅れるのは表示だけで、ペンの動きは正確に反映されています。おそらく重たい処理でもペンの動きに追従できるようにするための変更でしょうが、同じところをちょこちょこ塗る場合にはなんか違和感があります。まぁこれはそのうち慣れるでしょう。
と思ったのですが、実際使ってみると思わぬ副作用があります。スペースキーでぐりぐり画面をスクロールする時にも反応が常にワンテンポ遅れ、この間にキーを離すとクリックになり位置がセンターに戻ってしまいます。これではAthlonPCに乗り換える前の症状に似ている・・・。場合によっては致命傷ですね。
- 予想したほど重くはなっていない
使いもんにならんぐらい重くなってたらどうしよう・・・と思っていましたが、心配したほどは重くなっていないようです。ただ、軽くなってはいないので最速のパソコンが推奨スペックであることに変わりはありません。
- Screen Mode Toggleが機能しません
作業ウインドウを最大化したり、^Mで切り替えたりすると画面いっぱいになる・・・はずなのですが、これがまともに動きません。多分バグでしょう。致命傷ではありません。
選択範囲の調整ができるようになった
Painter6では選択範囲を作成した後に『このまま1ピクセル大きくしたいのだけれど』という処理が出来なかったのですが(メニューリストはあるけれど変換して変な形にしないと動作しなかった)、7では普通にできるようになりました。私はなげなわツールばっかり使ってるのであまり関係ないのですが、マジックワンド派の人は便利に使えるかもしれません。
※ 勘違いだったようで、Painter6Jから特に変化はないみたいです
- CorelPhotoPaintのような表示位置選択窓がついた
普段はスペースキーで画面をスクロールさせるのであまりありがたみのない機能ですが、邪魔にはなりませんし片手で使えるという点では便利だと思います。
- 右クリックがついた
何気なくマウスのボタンを押して気が付いたのですが、右クリックによるショートカットメニューが追加されています。とりあえずコントロールのサイズ変更や種類を選択できるようですが・・・、特に使わないような(笑)。表示される項目をカスタマイズできればそれなりに便利だと思うのですけどね。どうなんでしょう。
- 保存せずに閉じる時のダイアログの順序が違う
Painter6Jと7ではボタンの並びが違います。既にあるファイルを開いて適当に落書きして保存せずに終了することは良くあるのですが、並びが変わっているのでうっかり上書き保存してしまわないかと心配です。
Painter6J |
Painter7 |
- CTRLとALTのキーバインドが逆転しています
たぶんPhotoshopにあわせたキーバインドに変更されたのでしょうが、Painter式に慣れた私としては納得いかないですねぇ。いつものごとく色を拾う操作をするとレイヤーが動くのだから使いにくいったらありゃしない。こっちで慣れればPhotoshopがそんなに違和感なく使えるのですが・・・。
ということで、やたら長くなってしまいました。まだまだ使い込まないと実力のほどは分かりませんが、今の感想として、Painter7は文句なしに『買い』です。
なお、私は諸般の事情により英語版を買いましたが、発売時において日本語版のが英語版よりも悪いということは特になく(良くなっている事のほうが多い)、単に『日本語版はパッチが提供される事はない』だけですので、無理して英語版を買う事はないとおもいます。
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だいぶ涼しくなってきました。どうも私の特性は『暑いときにしか絵が描けない』ようなので涼しくなるのが嬉しいとは限らないのですが、まぁすごしやすくなるのは確かです。
猛暑の前に導入したAthlonPC、暑すぎて熱暴走が複数回あったのでベースクロックを100MHzのCPU900MHzで動かしていました。前に使ってたAMD760はCPUとメモリのベースクロックが同期していたのでクロックを落とすとスピードが目に見えて遅かったのですが、VIA KT266の場合はCPUを100にしてもメモリは133にできるからか Athlon 900MHz でもPainterはそれほど重くは感じませんでした。
てなわけでもう大丈夫だと思うので定格の1.2GHzに設定変更。遅くしても気にならなかったのと同じで、速くしても違いは感じられません(笑) 消費電力を考えたら900MHzで使った方がいいのかも・・・