ひとりごと

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ついったー[おとなり日記] かがみさん Y.Kumagaiさん

2011/02/05 (土)

・ WindowsXPの実機イメージをWindows7で使う

親戚の人でWindows98の頃からひたすらOSをアップグレードしてXPに至っている人がいるのですが、いくらなんでも引っ張りすぎなので起動が遅く、PC更新を機にクリーンインストールすることにしました。ただ、過去にインストールしたプログラムをもしかしたら使うかもしれない(けどインストールCDは手元に無い)ということだったので、XPの実機をWindows7の仮想PCで動かしてみた時のメモです。

必要なもの
1. パーティションを小さくする
元のHDDが100MB程度なら良いのですが、あまりにも大きい場合はVirtualPCでは使えませんので、あらかじめ小さくしておきます。GPartedの Live CDや USB なんかを使うと良いかと思います。使用容量の割に小さくならない場合は先にデフラグをしてあげましょう。
2. イメージを作成
実機にて disk2vhd を走らせてディスクイメージを作成します。作成先はUSBハードディスクとします。なお、イメージ作成前にデバイスマネージャでHDDコントローラを「標準デュアルチャンネルPCI/IDEコントローラ」に変更しておくと、修復インストールを回避できる可能性が若干高くなると思います(うちではダメでしたが)。
3. イメージのディスク容量を縮小
前項で作成したイメージはパーティションは小さくなっているのですが、イメージの最大サイズは大きいままなので、これだとVirtualPCで使えません。VHD Resizerを使ってあらかじめ小さくしておきます。ホストOSでこのソフトを動かすと変換元のイメージと変換先のイメージを問われるので、変換元に先ほど作成したUSB-HDD、変換先にホストOSの内蔵ドライブを指定します。
4. VirtualPCをインストール
VirtualPCのページにて「Windows XP ModeとWindows Virtual PCを今すぐ入手」を選択し、表示される「Windows XP Mode」「Windows Virtual PC」「Windows XP Mode Update」を順にインストールします。なお、ホストOSはWindows7Professional以上であることを前程にこの記事を書いていますが、VirtualPC自体はHome Premiumでも動作すると思います。
5. 仮想PCを作成
スタートメニューから「すべてのプログラム」-「Windows VirutualPC」-「Windows VirtualPC」を選択すると何も入っていないフォルダが開きます。ここでメニューの中にある「仮想マシンの作成」を選択し、名前とメモリ容量を入力します(後から変更できるので適当で構いません)。次に仮想ハードディスクの追加というところで、(3)にて作成したイメージを指定します。実機の容量が元々小さかった場合はdisk2vhdで作成したイメージをコピーし、その場所を指定します。
6. 仮想PCの起動
作成した仮想PCをダブルクリックすると起動します。ちゃんと起動した方、おめでとうございます。ここから先は読む必要はありません。で、動かない方で自分でWindowsの設定ファイルをガリガリ書いて修復するスキルのある方の場合、仮想ディスクはWindows7の「ディスクの管理」でマウントできますので、テキトーにガリガリやって動くようにしてください。それもできない私のような凡人は修復インストールしか手段が無いと思うので、次項を試してください。
7. 修復インストール
まず仮想マシンが動いている場合は止めます。仮想マシンのウィンドウの×ボタンを押してシャットダウン→OKを選択すれば止まります。仮想マシンのウィンドウ内からマウスカーソルが出ない場合はALT+CTRL+右(矢印キー)を押してから上記を行います。次に、仮想マシンのコンテキストメニューから設定を選んでDVDドライブの項目でWindowsXPのインストールディスクのISOイメージを指定します。ここまで出来たら[DEL]キーを押す準備をしてから仮想マシンを起動します。で、真っ黒いウィンドウが表示されたらすかさずDELキーを押します。BIOS設定メニューが出たら成功。ブート順が1.HDD 2.CD になっているはずなので、これを入れ替えてください。後は普通に修復インストールしましょう。
8. ライセンス認証
実機の状態に左右されるのかもしれませんが、うちで作成したイメージの場合は修復インストール後に起動すると、ライセンス認証がうまく出来ない状況に陥りました(起動時に問い合わせが来るので、認証すると答えるとそのまま操作不能になる)。認証しないままとりあえずWindowsを起動させてセキュリティ更新を当てた後ではうまく動きましたので、認証操作は極力最後の方まで放っておくのが良いかと思います。ちなみに、今回の方法ではホストOSのライセンスに関わらずXPのライセンスが一つ余ってないと認証させることはできないと思います。あらかじめ通常版WindowsXPのライセンスとインストールCDを調達しておきましょう。
統合コンポーネント
XP Modeをインストールしている場合は「ツール」-「統合コンポーネントのインストール」が選択できるはずです。私は試していないのですが、これを使うとマウスカーソルの仮想PCへの行き来が楽になったり 仮想PCのProgram Files項目が登録されたりするそうです。

VirtualPCは仮想PCのスペックが相当古くてグラフィックのパフォーマンスも良くないのですが、「Windows7で動かないソフトを動かす」という点においてはなかなか役に立つと思います。XPの起動にはそれなりの時間がかかりますが、VMWareのように理不尽に待たされることもないし休止状態にもできますから、それほど頻繁に使うのでなければ特に困ることもないでしょう。なんとも後ろ向きな技術ではありますが、知識として知っておいて損は無いと思います。

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