ひとりごと

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ついったー[おとなり日記] かがみさん Y.Kumagaiさん

2025/08/15 (金)

・ Audible

Amazonが提供している商品に Audible というものがあります。名前だけではちょっと想像しにくいのですが、一言でいうと「普通に売っている本を朗読した音声データを提供するサービス」です。音声データはiPhone等から専用のアプリを使って再生できます。

このサービスが登場した当初はイマイチその価値に気づかなかったのですが、特徴としては下記になります。

なんとなく似ているサービスとして、同じくAmazonが提供している 「Kindle Unlimited」という月額 ¥980 のサービスがあります。これは "unlimited" とは名ばかりで、正しくは「1巻お試しを有料で提供しているサービス」です。作品によって1巻ではなく3巻ぐらいまで読めたりしますが、それでも全巻読めるわけじゃないし、そもそも対象の書籍は極めて限定的です。¥980 の価値なんて無いです。

それに比べて Audible のなんと "unlimited" なことか。録音済のタイトルに限られるので、そもそも提供されているタイトルは限定的なのですが、録音済であれば月額料金だけで全巻再生できるところがスバラシイです。

なお、ちょっと残念なところもあります。

これを踏まえた上で月額 ¥1,500 に納得がいくなら、とても良いサービスだと思います。音楽の「ながら聴き」と違って文章を読んだり考え事しながら聞くことはできませんが、「料理しながら」「車を運転しながら」「歩きながら」など、意外に使える場面が多かったりします。もちろん、他に何もせずに「しっかり傾聴する」のも良いです。

ということで、以下は個人的にオススメのタイトルを挙げてみました。

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~
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何はともあれ、この作品。本のことしか頭に無いちょっぴり残念な人の記憶を引き継いだ異世界の子が、生活圏に本が無いので「じゃあ本を作ろう!!」という斜め上の発想でいろいろやらかすお話。「第1部 兵士の娘」から始まり、順に「第二部 神殿の巫女見習い」「第三部 領主の養女」「第四部 貴族院の自称図書委員」「第五部 女神の化身」と、立場がよくわからないアップグレードを遂げます。ちなみに、著者は「香月美夜」さんということになっていますが、この方、ホントは作中に出てくる「本須麗乃」や「マイン」或いは「メスティオノーラ」だったりするのではないかと疑っています。いくらなんでも世界観が完成されすぎです。もう「見てきた」としか思えないですよ。
書籍では全33巻が完結しており、Audible では2025年8月時点で26巻までリリースされています。
この作品、実はアニメ化もされているのですが、書籍版でエグい箇所がアニメ版は相当マイルドになっており、その後の行動と紐づかないことが多々あります。また、書籍では基本的に主人公(本にしか興味がない)の視点で話が進むところが面白いのですが、アニメ版ではそこらへんが全部スポイルされちゃって楽しさ半減です。
ホントは書籍版が一番なのですが、Audible 良いところは損なわれませんから良いと思います。
蜘蛛ですが、なにか?
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これもいわゆる異世界転生モノですが、転生先がなんと「蜘蛛」。というか蜘蛛の魔物。しかも周りを見渡せば自分と同じ姿とおぼしき連中が卵からかえった直後に共食いを始めるというカオス状態。そんな中でも腐らず諦めず生きていくお話。正直言って絶望的な状況から開始ですが、主人公の性格が楽天的なのでさほど悲壮感が無いのが救いです。
先の本好きと同じく一人称視点の作品で、特に転生時に女神が説明してくれたり神の視点でナレーションが入るわけでもなく、 いきなり訳のわからん状態からスタートですから主人公も読者も意味不明状態でお話が進むのですが、読み進めていくとだんだん状況が見えてきます。
こちらのタイトルはAudibleに全巻揃っていて、全17巻(内1巻は短編集)。です。
蟲愛づる姫君 シリーズ
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「ナレーター」欄の記載から分かる通り、この作品は朗読者が多数います。まるでドラマCDですね。実際、本を読んでるというよりドラマCDを聴いてる感じがします。録音が大変そうですが、聞く分にはとても楽しいです。
本の内容ですが、主人公は大陸一の国のお姫様が別の国の王様に嫁ぐお話。ただこのお姫様、容姿はとても美しいにも関わらず、毒蟲(どくむし)を扱う蠱師(こし)なので、身の回りにデカくてキモい蟲を侍らせています。言動もとてもお姫様とは思えぬ突飛なものが多く、神の視点(ナレーター)で話が進行するにも関わらず、次に主人公が何を言い出すのかさっぱり予想がつかないところが面白いです。
「蟲愛づる姫君 シリーズ」と書いていますが、本のタイトルとしては1巻が「蟲愛づる姫君の婚姻」2巻が「蟲愛づる姫君の寵愛」というようにそれぞれ別のタイトルとなっています。が、続きものなので1巻から読み進める必要があります。全12巻(内外伝1巻) にわたって主人公のぶっ飛び具合とそれぞれ濃すぎる 王様(夫)・侍女・姉(女王)・姑・子供たち・子供たちの護衛 が繰り広げる物語に笑いを堪えるのはホント大変です。
十二国記 シリーズ
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こちらは電子書籍には存在しないのにAudibleには最近追加されたという世にも珍しいタイトルです。書籍(kindleじゃなくて紙の本)では15巻存在すると思うのですが、Audibleでは現在3巻までリリースされています。
上と同様にタイトルが個別に与えられていますが、十二国記の場合は必ずしも出版順に読み進める必要はありません。というか時系列順に並んでる訳でもないので、どう読み進めたところでモヤっとしたところは残ると思います。それも含めて楽しむのが良いでしょう。
サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと
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世界で唯一人 無詠唱で魔術を行使でき、史上最年少で頂点まで上り詰めた天才魔術師・・・しかしてその実態は、人見知りで日常会話もろくにできない引きこもり・・・。なんていう一見あらすじだけでネタが尽きてしまいそうな設定なのですが、見事に物語として成立させてしまう手腕が素晴らしいです。
外伝を含めて全14巻中 Audible では12巻がリリース済みですが、物語の本編は一旦終わりで残りは後日談みたいなものですので、聴き始めて止まらなくなっちゃっても大丈夫です。

ということで、ずいぶん人を選ぶサービスだと思うのですが、刺さる人には綺麗に貫通するであろう Audible の紹介でした。

[つっこみ]

2025/08/14 (木)

・ Z50II

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去年の年末なので半年以上前の話なのですが、ニコンのZマウントとしては2代目の Z50II を買いました。それまで使ってたのが初代 Z50 なので、同ランクでの買い替え(というか買い増し)となります。

同ランクなので、基本的には旧機種の機能を踏襲していて、外観では「若干重くなった」とか「背面液晶がチルトからバリアングルになった」程度の違いになります。

これを踏まえて、「意外と変わってたところ」をつらつら書いてみます。

AFが賢くなった
初代では正直言って「どこにフォーカスが合うのかぜんぜん予測できない」感じでしたが、Z50II では良い感じにフォーカスがあってくれます。特に瞳AFに関しては割と遠くの人でも人形でも極めて合いやすいので、特に人物を撮る人ならばオートモードから何も変える必要はないんじゃないかと思います。
接眼目当てが外れなくなった
Z50に限らず、D7000とかでも一緒だったのですが、とにかく接眼目当て(ファインダーの覗くところのカバー)がカバンに入れるときにすぐ外れるんですよ。えーと、この部品って大多数の人は一生外すことは無いですよね。なんでこんな簡単に取れるんですかね? D500 とかハイアマ向け機種は取れないようになってるので嫌がらせなのかと思ってましたが、新しい機種ではようやく改善されました。
液晶画面上のボタンが物理ボタンになった
初代では小さい箱体に無理やり詰め込んだせいか、「拡大」「縮小」「DISP」の3つのボタンが液晶パネル脇にタッチセンサーとして配置されてました。これ、地味に使いにくかったんですよね。Z50 IIではすこし大きくなった代わりに物理ボタンが装備されたので、誤って押すこともないですし、ボタンの場所が判っていればファインダーを覗きながらでも操作ができます。すごく良いです。

EXPEED7になった
ニコンのカメラ搭載されている画像処理エンジンらしいのですが、買う前は「いやいや、べつにそんなの変わっても綺麗に映るようにならないし・・・」とか思ってたました。ごめんなさい、間違いでした。綺麗に映るようになります。特に高感度時のノイズが嘘ように無くなります。いやはや、もうフルサイズのカメラなんか必要ないのでは? という気になりますね。

という感じで、「まぁ期待せずに買ってみた」ものの、感想としては「買って大正解!!」でした。

これまでの撮影機材としては、

平常時: Z50+パンケーキズーム
花撮り時: D500+マクロレンズを追加持ち出し

だったのですが、Z50 IIを買ってからは

平常時: Z50 II+便利ズーム
花撮り時: カバンに入ってるZ50+FTZ+マクロレンズ を取り出して2台持ち

という使い方が出来ています。これまでのように気合い入れてD500を持ち出さなくても、いつものカメラバッグに2セット収納できるのが良いです。

ちなみに、いつも撮影用に持ち歩いてるカメラバックにはこれだけ入っています。

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このラインナップだと、航空祭以外はなんでも対応可能なので、特に準備をしなくてもフラフラと出て行けて忘れ物もありません。また、一覧を見ればわかるとおり、ほとんどのレンズがDX(APS-C)専用レンズです。FXフォーマット(フルサイズ)のカメラの場合は事実上DXではなくFXを使わないといけませんし、そうなるとカメラもレンズも「高い」「デカい」「重い」の三重苦です。いろんな意味でフルサイズのカメラはあり得ないデス。

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