これまで特に興味がなかったのですが、Atomの省電力を確かめるべくいわゆるネットブックをお買い上げ。Lenovo IdeaPad S9e ¥30,800也。
この値段でもWindowsが入ってるのでちょっと試しに使ってみたのですが、動作速度は申し分ないです。うちにはちっちゃいPCとして VAIO U101 が転がっていますが、これと比べると明らかに速いです。てゆーか比較になりません(T^T)。U101のCeleronM(モドキ)とネットブックのAtomN270では効率の上では同じぐらいと思うのですが、いかんせん駆動周波数が 600MHz 対 1.6GHz と大きく開いているため、明らかな速度差がついて当然です。しかも安物PCのくせにメモリはU101の最大搭載量512MBの2倍もあります。でもって160GB HDDとか無線LANとか Bluetooth とかWebカメラとかマイクとかSDカードスロットとかExpress/34カードスロットとか、おおよそ必要そうなものはすべて入っています。でもお値段は3万円。なんかスゴい時代ですね。
さて、ネットブックを買ったのはなにもU101を置き換えるためではありません。Windows Home Server を動かすための省電力PCが欲しかったのです。ホームページの説明によると
Windows Home Server は 10 台までの PC を所有している家庭およびスモール オフィス・ホーム オフィスを対象としたハードウェアおよびソフトウェアによるソリューションです。
となっています。10台のPCとなると仕事で使うには微妙な数字ですが、おうちで使う場合はPCだらけの我が家でも十分な数です。いわゆるサーバー用途としてWHSにはメリットがあるはずなのですが、うちでの導入理由はWindowsPCのバックアップただ一点です。
これだけ満たしたバックアップソフトって案外無いんですよね。企業向けならあるにはあるのですが、PCの台数分ライセンスが必要なのでえらくお金がかかったりします。WHSの価格はそんなに安くないのですが、PCが3台以上ある場合はバックアップ専用ソフトよりも安くつくんじゃないかと思います。
上図はネットブックのWHSモード(笑)。普通に置くとHDDの熱が底にこもって相当熱くなるんです。立てて使えばそんなに発熱しませんし、数日使っていますがいまのところ特に問題はありません。
そしてこれがネットブックの実力
ワットチェッカーの読みで 11W です。イマドキのLCDはバックライトがLEDらしいので輝度を上げてもさほど消費電力は増えないのですが、液晶OFFにすると10W~11Wの間をうろうろするようになります。実は消費電力だけの話ならU101の方が同条件で8Wと優秀なのですが、U101はWHSの要件を満たしませんしHDDも少ないのでバックアップには不適当です。Atomを使ったmini-ITXのベアボーンキットであればコストそのものはネットブックよりも安く済むのですが、チップがデスクトップ用になるので残念ながら消費電力はどう頑張っても20W以上になるようです。ということで、ネットブックはWHS用にはなかなかバランスの良い選択だと思うのです。
ネットブックのHDDを320GBに換装して実際にバックアップしてみたのが上図。WindowsVista Ultimate(お絵かき機)、XP Professional(VAIO U101)、XP Home Editoin(ご家族様用)の3台をバックアップしていますが、66GBしか使っていません。さすがにお絵かき機に入ってる深夜アニメのMPEGデータをバックアップするとHDDが溢れたのでそのドライブは除外しましたが、WHSバックアップの特徴である同一ファイル共有とバックアップ時の圧縮が結構効いているような感じですね。タイムマシーンほど柔軟ではありませんが、バックアップ日時を選んでファイルを取り出すこともできますから、「うっかり消しちゃった」ことが後から発覚した場合にも運がよければ助かるかもしれません。
ということで、往年の課題であった Windows にバックアップなし問題はようやく解決しました。昔のWindowsはしばしば再インストールが必要だったので「Windows機には重要なデータを置かない」習慣が染み付いているのですが、今後はもうすこし信用してデータを置いてあげてもよいかもしれません。
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