いよいよ購入可能価格域まで降りてきたので、試しにひとつ買ってみました。SHARP 60W型LED電球(電球色) ¥3,480也。
LED照明というと懐中電灯では既に豆電球から主流の座を奪い取っており、明るくて球切れも少なく電池が長持ちするという特徴があります。また、単一方向に強力な光を発するので豆電球と比べると反射板無しで一方向を照らすことができ、懐中電灯には持って来いの特性でした。対して一般照明ではLEDの光の特性を抑えて電球のように光を多方向に向ける必要があります。初期のLED照明はこれがうまくいかずにずいぶん悪評を買ったようですが、近ごろのLEDランプは光源を直視しても見る角度によって光の強弱は特に感じられません。いやはや、ずいぶん良くなったものですね。
ところで、電球型LEDと普通の発熱電球とはどれくらい違うものなのでしょうか? まずは一目瞭然な外観から。右の図は右から順に「電球型LED」「電球型蛍光灯」、左の二つはメーカー違いのどちらも白熱電球です。いちばん左に関してはかなり小さいのですが、右の3つはだいたい同じ大きさでしょうか。LED電球が若干大きいのですが、通常の白熱電球はかなり高温になることから電球の直前に器具のカバー等が位置していることは少なく、物理的に取付できないことはほとんど無いと思われます。
次に重さとソケットに取り付けた時の消費電力を計ってみました。
種類 | 消費電力(W) | 重量(g) |
---|---|---|
白熱灯(東芝) | 56 | 30 |
白熱灯(日立) | 53 | 28 |
蛍光灯 | 14 | 75 |
LED | 6 | 160 |
いやはや、圧倒的な消費電力の低さ。そして圧倒的な重さ(笑)。5倍以上も重いとは知らなかったよ。横向けで付けてる器具だとソケットが変形する恐れがあるのであまり使わない方が良いかもしれません。
ところで、消費電力は圧倒的に違うわけですが、ランニングコストはどれくらい違うのか試算してみましょう。LED電球は長寿命という宣伝文句ですが、普通の電球の価格はタダみたいなものですのであまり寿命は関係ないと思います。とはいえ計算上は何かしらの値が必要なので、白熱電球は1年に一回交換・単価50円としています。で、電気代は1kwhあたり25円。白熱電球の器具はあまり長時間使う場所には設置しないであろうことから、一日の点灯時間は3時間、LED電球がそんなに長く故障しないとは考えにくいことから寿命を5年とした時の生涯費用を計算します。
種類 | 電球代 | 電気代(5年) | 合計 |
---|---|---|---|
白熱電球(53W) | ¥50 x 5 | ¥7,254 | ¥7,504 |
LED電球(6W) | ¥3,480 | ¥821 | ¥4,301 |
そんなに変わんないのでは?と予想しましたが、意外と差がついて LEDに交換することで ¥3,203安くなるんだそうです。ちなみにこの計算ではLED電球が3年で壊れた場合は白熱電球のほうがオトク、4年持った場合はLED電球のほうがオトクになります。
我が家の白熱電球使用時間トップ3は 「洗面所」「トイレ」「玄関」だと思います。たぶん洗面所は風呂入ってる間も点灯しっぱなしなので最も時間は長いはずなのですが、残念ながらここに付いてるのは100WなのでLED電球のラインナップにはありません。てことでトイレと玄関の二択。結構頻繁に使われて消し忘れも多い「トイレ」にするか、それとも人感センサーで用もない時にちょこちょこ点灯する「玄関」か。どちらが効果的なのかはよくわかりませんが、一回の点灯時間が長いほうが全体の使用時間も長いだろうということで、今回はトイレを白熱電球からLED電球に変えてみました。白熱電球より明るいとは感じませんが、さほど暗いとも思いません。なかなかバランスよく仕上がっていますね。ただ、トイレに座ってると色が妙なのに気付きました。色温度がどうこうという感じではなくて、なんか妙な色。LEDということでスペクトルが偏っているのかもしれません。
ともあれ、蛍光灯と違ってスイッチオンですぐに明るくなりますし寒い時でも暗くならないそうなので、交換に伴う初期費用に目をつむればなかなか良いアイテムだと思います。電球型蛍光灯はいくつか「すぐ明るくなる」という謳い文句の製品を買いましたが、どれも1分ぐらい待たないと明るくならないので 我が家では未だに「普通の電球」が主流だったのです。LED電球なら置き換えてもそんなに違和感ないし数年使えば損はしないようなので気が向いたらサクっと買っちゃっても良いかもですね。